プロが教える芝張りDIYのコツ 下地編

DIYが盛んな昨今。自分で芝張りをしたいとお考えの皆さまへ。DIYにおける芝張りの方法をご紹介します。

せっかくなので、注意点やポイントを細かくお伝えするため、数回に分けての投稿となります。
芝張りはポイントされ押さえれば、DIYでも十分綺麗に仕上がります。結構重労働ですが、小規模であればぜひチャレンジしてみてください。
ご家族みんなでとりかかれば、きっといい思い出になると思いますよ。一人で奮闘するお父さんも、頑張ってください。

芝張りの6つのポイント

    1. 下地づくり
    2. 芝の選び方・買い方
    3. 芝の張り方
    4. 目土
    5. 水やり(施工時)
    6. 水やり(施工後の管理)

今回は、下地作りについてじっくりと解説します。

 


芝張りの下地作りの重要性

芝張りにおいて、私たちプロが一番重要視するといっても過言ではないのが、下地づくりです。芝を張る段階は、乱暴に言ってしまえば、芝を並べるだけの作業です(もちろんプロとしての気配りはいろいろありますが)。
並べた芝が綺麗に仕上がる秘訣は、すべて下地作りにかかっています。下地を制する者は芝生を制す!です。一番初めの作業であり、一番の重労働な行程でもありますが、諦めず頑張ってください。

下地がマズイとどうなる?

下地をしっかり作らないと下記のような困ったことになります。

  • 最初は綺麗だったけど、上を歩いているうちにボコボコになる。
  • 芝に水が溜まり、腐ってしまう。
  • 下に石があり、芝面の固さが不均一で、歩くと気持ちが悪い。
  • 芝を刈ったら、ところどころ下の土が露出してしまう。

このような失敗は、全て下地づくりにおける問題が発端となっています。
一旦芝を張ってしまうと下地はやり直しがききません。やり直すとしたら、せっかく張った芝を剥がなければなりません。
下地作りは大変な作業ですが、しっかり作り込むことで、後々の問題が激減します。


芝張りの下地の作り方

①下地の高さを決める

芝が駐車場やアプローチと接する場合、芝の面が舗装面よりも1~2cm下がったあたりに収まると、引き締まって綺麗に見えます。芝の厚みが2cmほどあるのを加味して、下地の高さを調整してください。
周囲の構造物との関連性がない場合は、あまり几帳面に考える必要はありません。高ければ削り、低ければ土を盛ります。ここで重要なのが下記の点です。

雨を流す勾配をつける「家に近いほど高く、道路に近いほど低く」を基本に勾配をつけましょう。勾配は、1m離れたときに1cm強の高低差がある程度が目安です。

水は地面に浸み込みますので、あまり難しく考えることもないのですが、水はけをよくするほうが芝の生育に良いですし、家の基礎を過度な湿気にさらさない為にも、このサイトをご覧になった方には覚えておいていただきたいポイントです。
芝が家の基礎に接していなければ、真ん中が少し高いマウンド型にすればok。

 

↑芝が家の基礎に接している場合の勾配。道路に向かって低く。

↑芝が家の基礎から離れている場合。真ん中を少し高く。

 

②芝が育つ土の層を作る

芝が根付くための土が必要です。
分譲地などでは、庭一面が砕石で覆われている場合がよくありますが、砕石のままでは、芝が乾きすぎて枯れてしまいます。そのような場合は、土の入れ替えが必要です。理想は15cmくらい、最低でも5cm程度は土の層が欲しいところです。
芝は水はけの良い場所を好みますが、よほど水の根けが悪い土地でなければ、現状が土であれば、そのまま地面の凸凹を均して作ります。

③表面にある石を取り除く

面倒な作業ですが、後々芝の上でストレスなく過ごす秘訣の一つです。
出た石の処分に困るようでしたら、どこか1箇所穴を掘り、埋めてしまいましょう。深めに掘って土をしっかりかぶせれば、その上に芝を張っても問題ありません。

④下地は固く踏みしめる

地面の踏みしめが甘いと、足跡でボコボコになってしまいますし、歩いてブヨブヨとするのは気持ちがよくありません。最悪の場合は芝が腐ります。
カチコチも良くありませんが、しっかりと踏み固めましょう。
野球少年達がグランドでローラーを転がしている情景を想像してください。出来ればあのように転圧すると綺麗にしあがりますが、あまりローラーをお持ちの方はいませんよね…
板の上に乗って踏み固めたり、広くない範囲でしたら、平らなスコップで叩いたりとDIYの皆さんは工夫しているようです。


芝張りの下地作りのコツ

地面を綺麗に整地する方法

凸凹直しの秘訣は削って仕上げることです。
低い部分は土を盛りますが、盛って仕上げようとすると綺麗に仕上がりません。
そこで一度高めに土を盛って、しっかりと踏み固めます。それを改めて周りに合わせて削るのがポイントです。

広い視野で作業する

整地する前に、凹凸を遠目で確認し、削る箇所盛る箇所を、頭でよくイメージしてから作業するといいと思います。
作業中は、夢中になるあまり、足元の地面にばかり気を取られてしまいがちですが、削りすぎ・盛りすぎは、視野を広く持つことで大幅に改善されます。時折、腰を伸ばしがてら、遠くから眺めてみましょう。
整地作業後、もう一度遠くから入念に凹凸のチェックをしてください。芝を並べた後ではやり直しは大変です。


DIYは楽しんで

プロとして思い余って、つい細かいことをいろいろ書いてしまいましたが、あまり難しいことは気にせずに、伸び伸びとDIYを楽しんでいただきたい、というのが僕の本音です。
楽しくリーズナブルに、というのがDIYの醍醐味だと思います。また自分の庭を自ら手掛けた、という事が最高の付加価値だと思います。プロ目線で見て完璧でなくても、住む人が満足できる庭が最高の庭です。
芝は、弱い植物ではありませんから、水切れさえ気を付ければ、しっかり育ってくれると思います。
ご紹介した内容すべてを実践するのは大変だと思います。参考にしていただける部分は取り入れていただいて、ぜひ軽い気持ちで楽しくDIYしてくだい。
長い内容を最後まで読みいただきましてありがとうございます。芝張りDIYのコツ続編は、近日中に公開予定ですので、そちらもよろしくお願いします。

以上 小泉雄作でした。

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